オメガ3とは? 不飽和脂肪酸の重要性

脂質の種類には、

  • 肉、卵などの動物性脂肪に多い「飽和脂肪酸」
  • コーン油、オリーブ油など植物性脂肪に多い「不飽和脂肪酸」

があります。

そして植物性に多い不飽和脂肪酸は、オメガ3・オメガ6・オメガ9に分類されており、このオメガ分類の正しい認識こそが、ダイエットと健康、美容に大きな効果を発揮します。

ダイエット・美容・健康・アンチエイジングには不飽和脂肪酸

ダイエット中に、よく耳にする単語の「脂肪酸」ですが、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸をまずは整理しておきましょう。

飽和脂肪酸―常温で固まりやすい

ラード、バター、牛脂などが、飽和脂肪酸です。食後の皿や翌朝の鍋の残り汁に常温で白く固まったりしている物質がまさに飽和状態にある脂肪そのものです。

また発ガンプロモーターとなる可能性を持つ脂肪成分です。

不飽和脂肪酸―常温でもサラサラ

さんまやさば、いわしなどを焼いた後、常温のままでも油が固まりません。オリーブ油、ゴマ油など常温でサラサラな油がまさにそれです。10~20℃程度の室温では液体の状態ですので、体温35度の体内でも固まる事の無い油脂です。

飽和脂肪酸が敬遠される理由

飽和脂肪酸が敬遠される理由は、やはり常温で固まってしまう性質にあります。当然体内に取り込んだ飽和脂肪酸は概ね融点が高く、36度程度の体温では体内で固まりますので、分解されないものが血中に摂り込まれることを考えると、脂肪や生活習慣病の原因となってしまうことは想像できるかと思います。

では、不飽和脂肪酸であれば大丈夫なのでしょうか。そうではありません。体内で固まらないからといって、不飽和脂肪酸であれば健康に問題無いというわけでは無いため、不飽和脂肪酸は3つの種類に分類されています。

オメガ3・オメガ6・オメガ9

  • オメガ3(体内で合成できない多価不飽和脂肪酸)
  • オメガ6(体内で合成できない多価不飽和脂肪酸)
  • オメガ9(体内で作り出せる一価不飽和脂肪酸)

オメガ3

主に

  • ナッツ類(くるみ、アーモンド)
  • 青魚(ぶり、サバ、シャケなど)
  • 亜麻仁油、ウォールナッツオイル、ピーナッツオイル

に含まれています。

オメガ3は、体内でDHA・EPAと呼ばれる成分に変化し、以下のような効果・効能を発揮します。

  • アンチエイジング
  • 抗炎症作用
  • 肌のくすみを改善
  • 脂肪を溜めにくくする効果
  • 肌代謝の促進作用
  • 抗アレルギーと抗炎症作用の効果

オメガ6

主に

  • サラダ油
  • サフラワー油
  • コーン油
  • ひまわり油
  • マヨネーズ

に含まれています。

オメガ6もオメガ3同様「多価不飽和脂肪酸」ですが、悪玉コレステロールを減少させると同時に、善玉コレステロールまでも減少させてしまう効果があります。摂取しすぎると、身体に悪い影響を与えますので、過剰摂取は控えます。

不飽和脂肪酸で一番摂取が多い「オメガ6」は、コンビニ弁当やファストフードの揚げもののほとんどに使われていますし、もちろん家庭で使用される油も「オメガ6」のものが多いのではないでしょうか。

また発ガンプロモーターとなる可能性を持つ脂肪成分です。

オメガ9

主に

  • オリーブ油
  • キャノーラ油
  • 紅花油
  • ピーナッツ油

オメガ3、オメガ6は酸化しやすいため、加熱する料理には向いていませんが、オメガ9は比較的酸化しにくいため、酸化加熱処理にも向いています。

オメガ9の代表とも言える脂肪酸が「オレイン酸」と呼ばれるものです。

「オレイン酸」は、善玉コレステロールを下げずに、悪玉コレステロールのみを下げる働きがあり、また肝臓・膵臓・腸などの働きを高めてくれるとも言われています。

オメガ9は、抗酸化作用に加えて、新陳代謝を促す作用もあるので、美肌やダイエットに効果的です。そして、体内で合成することができる脂肪酸でもあります。

オリーブオイルも幾つか種類はありますが「エキストラバージンオリーブオイル」を選ぶようにします。その他の種類は化学溶剤が入っている可能性もありますので注意して選びます。

結論は「亜麻仁油をサラダで使用」するのがベスト

オメガ6については、むしろ避けれるだけ避けても摂取してしまうほど、現代社会の食糧事情にはかかせない脂肪酸。従って、亜麻仁油をサラダのドレッシングに一回2cc程度を混ぜて摂取する程度が望ましいです。

亜麻仁油は比較的高カロリーでオメガ6も20%含まれる油です。ですので、摂りすぎには注意が必要です。

少量を定期的に摂取することが適切な摂取方法です。薬の飲み方と同じですね。

「身体にいいものを摂取するというより、身体にいい影響を与える物質を血中に微量在留させる」イメージです。